●脱兎の如く駆けられる脚
トップスピード時速70km
非常に俊敏であったり、迅速であることを逃げる兎(うさぎ)に例えて「脱兎の如し」ということわざがありますね。
ことわざの例にもなっている兎のようにエゾユキウサギはとても速く走ることができるそうだ。本気で駆けた際にはトップスピードが時速70km以上になるとのこと。
このスピードは国内の四つ脚動物では最速といわれている。
エゾユキウサギのトップスピードは人の生活で例えるのであればバイパスだけではなく、高速道路も自動車と同じくらい速く走れるというわけだ。
うさぎさんと言えばぴょんぴょんカンガルーのように跳ねるイメージが強いが、エゾユキウサギは文字通り真っ直ぐ水平に「走る」ことでその驚異的なスピードが出せると中野さんは話す。
逃げだすまでの3ステップ
エゾユキウサギが野生環境下で天敵である肉食動物に狙われた際、すぐに逃げるとは限らない。
それは天敵に見つかっているか“まだ”わからないからだ。下手に動いてしまうと、逆にエゾユキウサギが天敵に位置を教えてしまうこともあるからだ。
では天敵を見つけた際にはどうするのか?
①まずは“隠れる”
②とりあえず様子見で“動かない”
③見つかったら…とにかく“逃げる”!
リスキーな気もするが、肉食動物と戦えるような武器を持たないエゾユキウサギが生存する為には動かずにひたすら気配を消すことも大切な戦略の一つだそうだ。
かんじきの役割も担う
冬には雪の大地となる北海道で上手に走れるように、エゾユキウサギの足はペットとして飼育されているアナウサギよりも明らかに大きいという。
大きな足はかんじきのような役割を担い、雪の上にいても沈みにくくなっている。